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不幸な子供/エドワード・ゴーりー 


2001.09.09
Sun
07:16

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人気のゴーリー、邦訳第4弾の本書は、文字どおり不幸な少女の物語。

ある日、軍人の父親にアフリカ行きの命令がきた。それが、主人公シャーロットの不幸のはじまりだ。以来、父の戦死、落胆してたちまちやつれ死ぬ母、ただ1人頼みの叔父は、こともあろうにレンガの落下で脳天を割られ、あっという間に孤児になるシャーロット。寄宿学校へ入れられるが、そこでもいじめられて脱走、悪人の中へ。ところが、死んだと思われていた父が生還。あろうことかそれがさらなる不幸のきっかけになろうとは…。

苦労や不幸があっても、ハッピーエンドでカタルシスにもっていくのがお話の定型だとすれば、これは、ページを繰るたび不幸また不幸、不幸のどん底へまっしぐらの、型破りなお話。でも、これだけ徹底して悪いことが続くと、「ここまでやるか!」といっそ小気味よく、しまいに笑いがこみあげて、それなりに浄化もされるから不思議だ。有無を言わさずどんどん進むテンポのせいか、気品ある訳文のおかげか、それとも、私たちの心の奥に隠れていた、人の不幸を喜ぶ悪いタネが、意地悪なゴーリーに暴かれての苦笑なのか。

白黒の、緻密なペン画の1コマごとに、トカゲとコウモリが合わさったような、怪しい生き物が見え隠れしている。そいつが、シャーロットの不幸をいつものぞいている。そしてその小怪獣の目は、絵の中から、本書を見ている私たちのことも、見つめ返してくるようだ。(中村えつこ)



柴田元幸訳。一人の少女が、不幸で不幸でしょうがない一生を報われないままに終わるという絵本。小公女だかなんだかのパロディなんだけど、ブラック!

でも、こういう淡々とした不幸ばなしはなぜか面白い。なにも子供をいじめて喜んでいるわけではないけれど、ゴーリーの絵がまた、そういう子供を書かせたら天下一品なのでさらにおかしさがつのる。でもこの絵本(あるいはゴーリーの一連の絵本)を見て、かわいそう!とは思えないんだけど。。。訳してる柴田さんもククククッと笑っているようだし。やっぱりブラックなユーモアだと思う。

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