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GONE SOUTH (1992) 『遙か南へ』 


2013.06.20
Thu
05:35

『Gone South』/Robertr. McCammon (著)
マスマーケット: 400 p ; 出版社: Pocket Books ; ISBN: 0671743074 ; Reissue 版 (1993/08/01)

『遥か南へ』 文春文庫/ロバート・R.マキャモン (著), 二宮 磬
文庫: 589 p ; 出版社: 文芸春秋 ; ISBN: 4167218615 ; (2000/01)


これまでのマキャモン作品にもみられたアメリカ南部の諸要素が大きく花開いた第十二長篇。

ヴェトナム帰還兵のダンは行き違いから殺人を犯し、逃亡した。その途上で出会った、顔に痣のある美少女アーデンは、万病を癒す《光の娘》(ブライト・ガール)なる女がいるという南部の土地を目指しているという。枯葉剤の後遺症で余命もさして残っていないダンは、彼女の道連れになることを決意する。だが逃亡犯たるダンを追って、賞金稼ぎの二人組──三本腕のフリントとプレスリーのそっくりさんペルヴィス──が追っていた・・・。

『マイン』の変奏のような逃亡と追跡のロード・ノヴェルだが、感触はまるで違う。物語はむしろ悠然とした構えを見せ、サスペンスも随所にあるものの、むしろ南部の不思議な風景を追ってゆく叙情味のほうが印象に残る。南部独特のマジカルで呪術的な空気が現実感を薄め、主要登場人物の持つ異形な相貌もあいまって、幻想小説のような質感となっている。ブラッドベリのようなフリークス/カーニヴァル趣味をみることも可能だろう。

旅の終わりに待ち受けるラストは、ファンタスティックな感動に満ち、忘れがたい。

本書を発表後、マキャモンは十年に及ぶ休筆期間に入ることになる。

(ロバート・R・マキャモン作品案内/文藝春秋・編集部)

●MY OWN REVIEW

これは、今まで読んだマキャモン作品の中で、最もアメリカ南部色が濃い作品ではないかと思う。南部の密度の濃い大気や、湿気、バイユーの匂いなどというものが、ありありと想像できるようだ。

主人公は、不思議な力があるわけでもないし、ヒーローというわけでもない。他の登場人物も、誰も超自然的な力を持っているわけでもない。少女が探している「ブライト・ガール」さえも。

しかし、それぞれが普通でないことは、すぐにわかる。登場人物が全部集まったら、ある意味でフリークショーになるかもしれない。

バイユー(沼地)での鰐の密輸など、そういった部分は、カール・ハイアセンの作品を思い出したりもしたが、結局マキャモンは、ここでも人間の善なる部分を描いている。

余命いくばくもないダンは、結局助からないだろうし、顔に痣のある少女も、きれいにはならないだろうが、邪悪な悪意ある世界から離れて、静かにこの世を去ることが、彼らには幸せということになるだろう。

(2004年06月07日)
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category: ロバート・マキャモン

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