05/ 1. 2. 3. 4. 5. 6. 7. 8. 9. 10. 11. 12. 13. 14. 15. 16. 17. 18. 19. 20. 21. 22. 23. 24. 25. 26. 27. 28. 29. 30./07

スポンサーサイト 


--.--.--
--
--:--

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

category: スポンサー広告

trackback -- |comment -- | 記事編集

go page top

STINGER (1988) 『スティンガー』 


2013.06.20
Thu
05:30

『Stinger』/Robert McCammon (著)
マスマーケット: 出版社: Pocket Books ; ISBN: 0671737767 ; Reissue 版 (1988/04/01)

『スティンガー〈上〉』 扶桑社ミステリー/白石 朗 (翻訳), ロバート・R・マキャモン (著)
文庫: 460 p ; サイズ(cm): 15 x 11
出版社: 扶桑社 ; ISBN: 4594006965 ; 上 巻 (1991/03)

『スティンガー〈下〉』 扶桑社ミステリー/白石 朗 (翻訳)
文庫: 469 p ; サイズ(cm): 15 x 11
出版社: 扶桑社 ; ISBN: 4594006973 ; 下 巻 (1991/03)


1988年度ブラム・ストーカー賞候補作

マキャモン作品にはSFからの影響が随所に見られるが、作品全体としてSF色がもっとも濃いのが、この第八長篇。

テキサスのさびれた鉱山町、その名もインフェルノ。突如出現した巨大な物体により、町は周囲から切り離されてしまう。封鎖された町に現れたのは異星人《スティンガー》。人間そっくりの分身を操るそいつにより、町は殺戮の舞台となるが、その一方で、第二の異星人《ダウフィン》が、すでに町にひそんでいることが告げられる。逃亡者たる《ダウフィン》を捕らえるべく地球へやってきた《スティンガー》に、町民と《ダウフィン》は降伏するのか・・・?

印象的なエピソードが満載され、あらゆる物語的要素を詰め込んだ波乱万丈の大作だが、物語内の時間はたった24時間。異星人同士の追跡劇が、地球の人間たちを巻き込む、という筋立ては、映画《ヒドゥン》やTV《ウルトラマン》の原型でもあるハル・クレメントの古典SF『20億の針』からの引用だろう。対《スティンガー》の戦いの軸となるのは町の不良グループのメンバーたちで、彼らの活躍が物語に非常な疾走感を与え、また、爽快な青春小説の味わいを濃くしている。《ダウフィン》との交流も感動的だ。
巻措くをあたわざるスピード感では『奴らは渇いている』をもしのぐ一大娯楽巨篇。

(ロバート・R・マキャモン作品案内/文藝春秋・編集部)

●MY OWN REVIEW

マキャモンを読み始めたら他はどうでもよくなってしまうので、ここしばらくは「おあずけ」と思っていたのだが、つい魔が差して、手にとってしまった・・・やっぱりマキャモンは面白い!

どんなとんでもない不良でも、マキャモンの手にかかると、いつの間にかヒーローになっている。敵対する不良グループのリーダー、リックとコディ。どちらも実はいい奴で、自分を犠牲にしても、誰かを守り抜くタイプ。これって、どちらがヒーローになるんだろう?どちらもヒーローの資格がある。下巻ももうすぐ読み終えそうなのだが、結末がどうなるかわくわくして、どんどん進んでいく。

状況設定がキングの 『Dreamcatcher』 に似ていないこともないのだけど、それよりはるかに展開がスピーディだし、はるかに品がある。キングのは、もう勘弁してよというくらい場面が汚かった(言葉だけでなくあらゆる意味で)。マキャモンのほうは、たしかに汚い言葉も頻繁に出てくるのだが、その後に必ず、「そんな言葉はダメよ」という旨の発言がある。そういうところが、いつもマキャモンらしいと思う。キャラクターの設定上、そういう言葉を使わざるを得ないから仕方がないのだが、一応注意は促してあるという次第。

最近、面白くて、ドキドキして、途中でやめられないという本にお目にかかっていなかったのだが、久々にそういう本に会ったという感じ。お風呂の中で読んでいると、いつの間にかお湯が冷たくなっている。長風呂になる原因はマキャモンだったのだ。

マキャモンの描くヒーローは、けして偉ぶったりしないし、特に見かけがカッコイイわけでもない。時にはヨレヨレのおじさんだったり、死にかけている中年男だったりするのだが、だいたいが心の優しい人間で、自分がヒーローになるなどとは思ってもいないのだけれど、結局そういう人間が人を救うのだ。そういうところに、いつもぐっとくる。これは個人の好みもあるだろうが、マキャモンの描くキャラクターは、私の感覚にストレートに入り込んでくる。

まだ読んでいない作品もあるので、全部が全部そうだとは言えないし、これまで読んだ中で、共感できない主人公もいるにはいた。それでも、毎回マキャモンっていい人なんだなあと思わずにいられない。ホラー小説なのに、読後がすがすがしく、暖かい気持ちにさせる作家なんて、今のところ他には見当たらない。作品=作家ではないとは言うけれど、フィクションの場合、ある程度は作家の性格は現れると思う。

さて、ヒーローはリックなのか、それともコディなのか?と楽しみにしながら、結末にたどり着いたが、最終的なヒーローは、リックの父親カートなのかな?それまで、全然ダメな親父だったのだが、最後の最後に皆を救う役割。映画『インディペンデンス・デイ』で、自分の命を犠牲にしてUFOに突っ込む、あのダメ親父と一緒である。つまり、美しい自己犠牲の精神てやつだ。

そして、リックとコディは引き分け。これまでいがみ合ってきた不良同士だが、これを境に友情へと変わっていくのだろうという思いを抱きながら、それぞれの街に帰っていく。二人は立派な男になるだろうなという期待をさせながら。

ロバート・R・マキャモンの「R」は、リックである。他の作品にも、リックという名前が出てくるが、リックという登場人物に、マキャモンは自分を投影させているのだろうか?とも思う。巻末の解説には、次のようなことが書いてあった。

「マキャモンは、人間のうちなる善を信じている。「<悪い人>っていうのは、たんに救いの手立てが見つからないだけなんだ。たぶんこんな考え方はナイーブなんだろうけど、でもロマンティックじゃないか、そう思いたいね」とは彼の弁」

やはり、マキャモンっていい人なんだ!

(2005年3月24日)
スポンサーサイト

category: ロバート・マキャモン

trackback(0) | comment(0) | 記事編集

go page top

« THE WOLF'S HOUR (1989) 『狼の時』  | h o m e |  SWAN SONG (1987) 『スワン・ソング』 »

コメント

go page top

コメントの投稿















管理者にだけ表示を許可する

go page top

トラックバック

トラックバックURL
→http://allman.blog39.fc2.com/tb.php/1711-198c8141
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

go page top


上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。