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A Lost Grave 


2013.06.24
Mon
04:59

The People and Uncollected StoriesThe People and Uncollected Stories
(1989/11)
Bernard Malamud、Robert Giroux 他

商品詳細を見る


<感想>

ある雨の朝。目をさまして、「若い妻がぐしょ濡れの墓にいる」と思った男が、久しく訪れていなかった墓に墓参りに行くのだが、肝心の妻の墓が見つからない。事務所で聞いてもらちがあかない。1ヵ月後、事務所からの連絡で、妻は別の男の墓に入っていることを知る・・・。

その感想が面白い。「妻を亡くした感じはしたが、先立たれた感じはしなくなった」。なんとも奇妙だが、なにやら男のほうは救われている感じがしなくもない。とても短い話だが、最後はやはり鮮やかな結末で、期待を裏切らなかった。

The People and Uncollected Stories (1984) 所収
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category: バーナード・マラマッド

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The Model 


2013.06.24
Mon
04:56

Stories of Bernard MalamudStories of Bernard Malamud
(1983/10)
Bernard Malamud

商品詳細を見る


<感想>

昔、絵の勉強をしていた年老いた男が、もう一度絵を描いてみたいと思い、ヌードモデルをやとうのだが、そのモデルに「あなたは絵を描いていない」と言われてしまう。そういえば、あまりじろじろ見るのも失礼だろうと、ほとんど彼女をみていなかったし、自分は彼女に何を感じていたのだろうかと、自分でもよくわからなくなった。モデルが帰ってから、顔を描こうとしたが、まるで思い出せなかったという話。

年老いた寂しさ。本当の理由はそこにあるのに、「絵を描く」ということを口実に女性の体を見るという、どこか屈折した素直でない行動。しかしそれは自分が老いたせいであると、男はしくしく泣く。老いることはある意味切ないが、でも男はいつまでも男なんだなといったような、皮肉な結末になるほどと思った。

The Stories of Bernard Malamud (1983) 所収

category: バーナード・マラマッド

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The Jewbird 


2013.06.24
Mon
04:52

Idiots FirstIdiots First
(1986/09)
Bernard Malamud

商品詳細を見る


A Malamud ReaderA Malamud Reader
(1967/06)
Bernard Malamud

商品詳細を見る


Stories of Bernard MalamudStories of Bernard Malamud
(1983/10)
Bernard Malamud

商品詳細を見る


<感想>

A Malamud Readerこれはすごい話だなあと思った。マラマッドはユダヤ系で、この話もタイトルが示す通り、ユダヤ人差別の話。直接そういったことを書いているのではなく、ユダヤ鳥をユダヤ系の人間と見たてて、最後には殺してしまう。

この鳥と人間のやりとりの中にも鋭い批判が含まれていて、なおかつ結末は悲劇的であるにもかかわらず、納得できてしまうところに屈折した社会の恐ろしさが現れていると思う。

マラマッドの書き方は、私が常々短篇はこうであってほしいと思っているようなもので、作者の言いたいこともよくわかるし、結末も鮮やかだ。数少ない「短篇を読みたい」と思う作家の一人になるだろう。

Idiot First
A Malamud Reader
The Stories of Bernard Malamud
Two Fables : "The Jewbird" and "Taking Horse," limited Edition

(1963)

category: バーナード・マラマッド

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Spring Rain 


2013.06.24
Mon
04:45

The People and Uncollected StoriesThe People and Uncollected Stories
(1989/11)
Bernard Malamud、Robert Giroux 他

商品詳細を見る


<登場人物>

George Fisher:ジョージ・フィッシャー(ニューヨークの中流家庭の主人、ユダヤ系)
Florence Fisher:フローレンス・フィッシャー(ジョージの娘、大学生くらい)
Beatie Fisher:ビーティー・フィッシャー(ジョージの妻、ブリッジとマージャンが趣味)
Paul:ポール(フローレンスのボーイフレンド)



<舞台設定>

第二次世界大戦中のニューヨーク。季節は春。



<あらすじ>

ジョージ・フィッシャーは、121番街で見た自動車事故のことを思い出して、眠れずにいた。ジョージは、事故にあって死にかけている男は、死を恐れていなかったと思う。そして、自分も死など恐れていないということを、男のいまわの際に言ってやりたかったが、結局言葉が出てこなかったのだった。

ジョージの娘のフローレンスは、ボーイフレンドのポールが、映画にも連れて行ってくれないと不満を持っている。母親のビーティーは、今度ポールに話してあげるわと言うが、ジョージはどうも気が進まない。

その夜、フローレンスもビーティーも留守で、ジョージが一人で夜を過ごしていると、突然ポールが訪ねてきた。フローレンスは留守だと知ると、一度は帰りかけたが、散歩に行きませんかとジョージを誘った。外は霧雨が降っている。春雨だから平気だとポールは言う。

ジョージが意を決して外に出ると、外は意外にも気持ちがよく、ポールとの話も弾んだ。ジョージは、ポールの歩調に合わせて大またで必死について行くのだが、そんな状態になぜか興奮を覚えた。途中でバーに入り、ビールを飲みながら、ポールは自らフローレンスに対する気持ちを話した。ジョージは娘に対して気の毒に思ったが、ポールの気持ちもよくわかるような気がした。

家に帰ったジョージは、部屋の窓から雨がさまざまなものを優しく濡らしているのを見ながら、言葉に対する欲求がこみ上げてくるのを感じた。とにかく話したかった。これまで口にしなかったことを言いたかった。家族に、今までの自分とは違うのだということを言いたかった。彼はもう一度世界を愛せると思えた。ポールもフローレンスも、そして事故で死んだ若い男も、みなを愛していた。

そしてジョージは、ポールの話をフローレンスに伝えようと試みたが、結局のところ、何も言えなかった。娘に対する同情が、痛いほどジョージの心を突き刺した。風が吹いて、春の雨を窓に打ちつけた。二人は、ただその音を聞いているだけだった。

The People and Uncollected Stories (1942) 所収

category: バーナード・マラマッド

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Armistice 


2013.06.24
Mon
04:42

The People and Uncollected StoriesThe People and Uncollected Stories
(1989/11)
Bernard Malamud、Robert Giroux 他

商品詳細を見る


<登場人物>

Morris Lieberman:モリス・リーバーマン(主人公、ユダヤ系アメリカ人の食料品店主)
Leonard Lieberman:レナード・リーバーマン(モリスの息子、成績優秀で真面目な少年)
Gus:ガス(モリスの店に肉をおろしているアメリカ人)



<舞台設定>

第二次世界大戦中(ドイツとフランスが休戦協定を締結した時)のニューヨーク



<あらすじ>

食料品店の店主であるユダヤ系のモリス・リーバーマンは、少年の頃に見た悲惨な事故で殺されたユダヤ人のことが忘れられず、戦争が始まってからというものはフランス軍に肩入れして、毎日熱心にラジオを聴きながら、戦況を確認せずにはいられなかった。それは異常とも言えるほどの熱の入れようで、モリスの息子レナードは、ひそかに父の様子を心配していた。

だがそんなモリスを、店に出入りする肉屋のガスがからかう。さらにガスは、モリスの自慢の息子のことをもからかいのネタにし始めたので、とうとうモリスの堪忍袋がきれてしまい、二人は口論を始める。モリスはガスをナチ呼ばわりする。

それを止めに入った息子のレナードをモリスが慰めるのを見て、ガスは二人に軽蔑のまなざしを向けながら、店を出て行く。「ユダヤ人てのは、どうしてあんなふうに、何でも悲劇的にとって泣くんだろうな。なんでいつでも抱き合って慰めあうんだろうな」と思いながら。

車を運転しながら、ガスは不愉快である。目に入る景色も気にいらない。だが、自分が気を楽にもてば、そんな景色など、消えていくだろうということもわかっている。つまり、ガスにとっては、たいしたことではないのだ。

The People and Uncollected Stories (1940) 所収

category: バーナード・マラマッド

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Bernard Malamud The Complete Stories 収録作品 


2013.06.24
Mon
04:37

Bernard Malamud The Complete Stories 収録作品

The Complete StoriesThe Complete Stories
(1998/11)
Bernard Malamud

商品詳細を見る


■■■ CONTENTS ■■■

Armistice
Spring Rain
The Grocery Store
Benefit Performance
The Place Is Different Now
Steady Customer
The Literary Life of Laban Goldman
The Cost of Living
The Prison
The First Seven Years
The Death of Me
The Bill
The Loan
A Confession of Murder
Riding Pants
The Girl of My Dreams
The Magic Barrel
The Mourners
Angel Levine
A Summer's Reading
Take Pity
The Elevator
An Apology
The Last Mohican
The Lady of the Lake
Behold the Key
The Maid's Shoes
Idiots First
Still Life
Suppose a Wedding
Life Is Better Than Death
The Jewbird
Black Is My Favorite Color
Naked Nude
The German Refugee
A Choice of Profession
A Pimp's Revenge
Man in the Drawer
My Son the Murderer
Pictures of the Artist
An Exorcism
Glass Blower of Venice
God's Wrath
Talking Horse
The Letter
The Silver Crown
Notes from a Lady at a Dinner Party
In Retirement
Rembrandt's Hat
A Wig
The Model
A Lost Grave
Zora's Noise
In Kew Gardens
Alma Redeemed

category: バーナード・マラマッド

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Bernard Malamud The Complete Stories 


2013.06.24
Mon
04:32

Bernard Malamud The Complete Stories

The Complete StoriesThe Complete Stories
(1998/11)
Bernard Malamud

商品詳細を見る

バーナード・マラマッド
<1914-1986>
ユダヤ系ロシア人移民の子としてニューヨークに生まれ、ニューヨーク市立大学、コロンビア大学を出た後、大学の教師となり、かたわら創作を目指す。『The Complete Stories』は、「外から見るより中から見たほうがずっと大きい、ありえない物体」(サロン・ドット・コム)と評されている。

<アメリカ短編小説講座日記へ>


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